胡雪岩故居

電視劇:紅頂商人胡雪岩
場  所:浙江省杭州市元宝街18号
行き方:バス亭・胡雪岩故居で下車。鼓楼から徒歩5分ほど。

 胡雪岩が1872(同治11)年から75年にかけて建造した豪邸。しかしその後わずか9年ほどで胡雪岩は破産し、屋敷を手放しました。その後、屋敷は何度か持ち主を替えましたが、1980年代には138戸が入居し、見る影もなく荒れ果てていたそうです。99年から約2年をかけて修復工事が行われ、2001年1月に対外開放されました。

入り口(石庫門)は、大通りから一本入った狭い路地にあります。その名も元宝街。元宝とは、昔の中国で使われていた馬蹄の形をしたお金のことです。胡雪岩の金持ちぶりにあやかった名前かと思ったら、元代からある通りだそうです。

石庫門から左に入ると、轎庁(轎を乗り降りするスペース)です。復元した豪華な轎も展示してありましたが、ドラマに出てきた巨大な馬車はフィクションだったのでしょうか? 中央の匾額の文字は「勉善成栄(善を勉めて栄と成す)」。

轎庁を過ぎるとすぐに二門です。扉の上の彫刻が見事です。文字は「修徳延賢(徳を修めて賢を延ぶ)」。この門を過ぎると照庁、正庁(百獅楼)とまっすぐ続きますが、扉が閉まっていて残念。

参観コースは、二門からまず右(東側)へ。こちらは家人の居住スペースです。写真は融冬院か頤夏院のどちらか(すみません、記憶が……)。ドラマでは、羅四から預かった宝石類をガメた趙太太の家として登場。

頤夏院の後庭。ドラマでも胡家の人々がよく歩いていました。

鴛鴦庁。部屋の向かいの庭の壁に見事な彫刻が並んでいます。屋敷のあちこちで使われている青ガラスは、当時はヨーロッパからの輸入品を使用していたそうです。

鴛鴦庁の内部。この部屋もドラマに何度も出てきました。

当時の石畳がちょっとだけ保存されていました。ここを胡雪岩が踏んだかもしれないと思うと、何だかありがたい気がします。

和楽堂。屋敷で最も大きな建物で、2階が胡雪岩の12人のお妾さんたちの部屋でした。その部屋と女中部屋にはドイツ製のマイク(?)が通じていたそうです。

和楽堂1階にある、地下室の入り口。金銀や貴重品を隠しておく金庫だそうです。どのくらいの容積があるのでしょうか。ドラマでは張大伙が広さに驚いていましたが……。

正庁のそばにある大厨房。ドラマの厨房のシーンは、奥のかまどのあたりを使って撮影していると思います。

大厨房のかまどの裏側。薪をくべ、椅子に座ってふいごを動かします。

百獅楼。ここが正庁(屋敷の中心の建物で、冠婚葬祭、貴賓の接待などに使われる)です。2階に胡雪岩と母親、正妻の部屋がありました。

後花園。元宝や銅銭の図案の石畳にも注目。

芝園。お屋敷の西側に広がる庭園です。池の周囲に建物がめぐっています。

池の北にある延碧堂。

池の西北にある洗秋院。ドラマでは、豪邸建造以前から、胡雪岩の家として登場しました。

延碧堂のテラスから眺めた薈錦堂。ドラマでは、胡雪岩の母親の七十歳の賀の場面が圧巻でした。

薈錦堂の隣にある影憐院。ヴェルサイユ宮殿のような(大げさ?)鏡の間です。この部屋がなぜドラマに出てこなかったのか不思議。絵になると思うのですが。


 私の下手な写真では、豪華さが伝わりません。ドラマには、河坊街にある胡雪岩が創立した薬局・胡慶余堂の内部も出てきました。(2006年8月)

上 へ   舞台一覧   トップページ