還珠格格

全24集／1997年／台湾・中国合作

　台湾ドラマのヒットメーカー・瓊瑶の大ヒット作品。出演当時学生だった趙薇(ヴィッキー・チャオ)が一躍アイドルになった。シリーズ第３作まで作られている。「格格」とは清朝での皇帝や親王の娘のこと。
　皇帝の娘・紫薇と孤児の小燕子の取り違え劇に、恋がからんだメロドラマ。ありがちなストーリーのようだが、一味違うのは二人のヒロインが美しい友情で結ばれていること。美少女二人がお互いに相手のためを思いあう姿は、理屈でなくきれいだ。
　小燕子を演じる趙薇がとにかく可愛いくて、ストーリー上は紫薇が主役だが、完全に小燕子が場をさらっている。人気が出たのも当然だ。とはいえ、やはり小燕子だけではドラマは成り立たない。怖いもの知らずで宮中のしきたりも知らず、次々に騒動を起こす小燕子。淑やかで教養があり才気煥発の紫薇。小燕子の宮中の常識からはずれた言動や考え方が次第に周りにも影響を与え、紫薇の聡明さと芯の強さが事態を解決へと導いていく。この二人の対照的なキャラクターもドラマを面白くしている。
　物語のポイントは、いかにして皇帝を怒らせることなく二人の地位を元に戻すか。そして紫薇と爾康、小燕子と五阿哥の二組の恋の行方。どうせハッピーエンドになると分かりきっているのに、ついやきもきさせられてしまう。（2006年３月）

[あらすじ]
　乾隆帝が19年前に斉南を訪れた際に民間の女性との間に生まれた娘・夏紫薇は、母の死後、侍女の金鎖とともに上京し、義賊をきどる小燕子と出会う。意気投合した二人は義姉妹の誓いをし、紫薇は出世の秘密を小燕子に打ち明ける。すっかり同情した小燕子は、証拠の品を預かり、狩の最中の乾隆に近づこうとするが、五阿哥に誤って矢を射掛けられ重傷を負う。目覚めた時、乾隆は小燕子を娘だと思い込んでおり、彼女を還珠格格に封じる。ショックを受けた紫薇は還珠格格の行列を追ったところを警護をしていた福爾康に見咎められ、屋敷に保護されて事情を説明する。しばらくお姫さまごっこをするだけのつもりだった小燕子は、爾康の弟・爾泰と五阿哥に真相を質され、ようやくことの重大さに気づく。……

登場人物＆キャスト

乾　隆：張鉄林
　小燕子にものすごく甘いが、いざ怒らせると怖い。張鉄林はこの後、乾隆役がすっかり当たり役に。

小燕子：趙　薇（ヴィッキー・チャオ）
　明るくお転婆で、武術の真似事ができる。天真爛漫さと機転と口のうまさで、彼女を娘だと思いこんでいる乾隆に気に入られ、甘やかされる。しかし紫薇の父親と地位を奪ってしまったと後悔し、紫薇が乾隆帝の娘と認めらるようない智恵を絞る。とはいえ、考えるより先に身体と口が動くタイプで、次々に騒動を起こす。

夏紫薇：林心如（ルビー・リン）
　乾隆帝が19年前に斉南を訪れた際に民間の女性との間に生まれた娘。知性と教養に富み、琴詩書画なんでもござれ。淑やかだが芯は強い。自分の幸福を捨てても小燕子を守ろうとする。恋仲になった福爾康のアイデアで、小燕子づきの宮女として宮中に上がり、乾隆に次第に気に入られる。

永琪（五阿哥）：蘇有朋（アレック・スー）
　乾隆帝のお気に入りの息子。「阿哥」とは清朝で皇族の成人前の男性のこと、「五阿哥」は５番目の皇子の意味。小燕子を好きになるが、兄妹のままでは結婚できず、正体をばらしたら身分違いでやっぱり結婚できず、ジレンマ。そのため小燕子と紫薇に全面的に協力する。

福爾康：周　杰
　皇帝の警護役。大学士・福倫の長男で、乾隆帝のお気に入りで娘婿候補。紫薇と結婚するため、彼女が皇帝の娘と認められるよう努力する。五阿哥とも仲が良く、どっちの身分が上だか分からないくらいリードを取りまくっている。

福爾泰：陳志朋
　爾康の弟で五阿哥の学友。小燕子を好きになるが身を退く。兄と五阿哥の引き立て役かと思っていたら、後半、一番まともな人だったかと思わせてくれた。しかし兄を助けるためとはいえ、いきなりチベットのお姫さまの気を惹くのって。結局幸せになったからいいようなものの。

金　鎖：范冰冰
　紫薇に子供の頃から仕え、ひたすら紫薇のためを思っている。当然、紫薇についてともに宮女となる。

皇　后：戴春栄
　小燕子と紫薇を目の敵にし、令妃と福一家らに自分の地位を脅かす企みがあるのではと疑い、常に目を光らせる。

容[女麼] [女麼]：李明啓
　皇后の腹心のこわいおばちゃん。皇后の意を受けて小燕子と紫薇をに嫌がらせをする。小燕子に礼儀作法を教える時は、顔に出さなくても実にうれしそうだった。紫薇に対するリンチはやりすぎ。

令　妃：娟　子
　乾隆帝の寵妃。当然皇后と緊張関係にある。福倫の妻（爾康・爾泰兄弟の母）の妹。常に小燕子をかばう。

柳　青：陸詩雨／柳　紅：陳　瑩
　山東出身の兄弟。小燕子の友人で、同じ大雑院の住人。義侠心にあふれ、いざという時に頼りになる。

紀暁嵐：劉　丹
　大学士で乾隆帝のお気に入り。大学者で、「還珠格格」の称号を考え出した。皇子たちと小燕子の教育も受け持っている。

福　倫：海　波／福　晋：劉　芳
　爾康、爾泰兄弟の両親。福倫は乾隆帝の信頼厚い大学士。福晋とは皇族の夫人の呼称。紫薇を屋敷に保護し、二人に協力する。

塞　婭：張　恒
　チベットのお姫さま。お転婆ぶりは小燕子といい勝負。最初爾康を好きになり絶対に結婚すると言い張るが、意外に簡単に爾泰に鞍替えしてくれたので、めでたしめでたし。

スタッフ
出品人：欧陽常林
総監製：魏文彬、平鑫涛
原　著：瓊　瑶
編　劇：瓊　瑶
総製片：劉向群、何秀瓊
製片人：龔若飛

主題歌
片頭歌「当」　　作詞：瓊　瑶／作曲：荘立帆／演唱：動力火車
片尾歌「雨蝶」　　作詞：許常徳、瓊瑶／作曲：張　宇／演唱：李翊君

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	乾　隆：張鉄林　小燕子にものすごく甘いが、いざ怒らせると怖い。張鉄林はこの後、乾隆役がすっかり当たり役に。
	小燕子：趙　薇（ヴィッキー・チャオ）　明るくお転婆で、武術の真似事ができる。天真爛漫さと機転と口のうまさで、彼女を娘だと思いこんでいる乾隆に気に入られ、甘やかされる。しかし紫薇の父親と地位を奪ってしまったと後悔し、紫薇が乾隆帝の娘と認めらるようない智恵を絞る。とはいえ、考えるより先に身体と口が動くタイプで、次々に騒動を起こす。
	夏紫薇：林心如（ルビー・リン）　乾隆帝が19年前に斉南を訪れた際に民間の女性との間に生まれた娘。知性と教養に富み、琴詩書画なんでもござれ。淑やかだが芯は強い。自分の幸福を捨てても小燕子を守ろうとする。恋仲になった福爾康のアイデアで、小燕子づきの宮女として宮中に上がり、乾隆に次第に気に入られる。
	永琪（五阿哥）：蘇有朋（アレック・スー）　乾隆帝のお気に入りの息子。「阿哥」とは清朝で皇族の成人前の男性のこと、「五阿哥」は５番目の皇子の意味。小燕子を好きになるが、兄妹のままでは結婚できず、正体をばらしたら身分違いでやっぱり結婚できず、ジレンマ。そのため小燕子と紫薇に全面的に協力する。
	福爾康：周　杰　皇帝の警護役。大学士・福倫の長男で、乾隆帝のお気に入りで娘婿候補。紫薇と結婚するため、彼女が皇帝の娘と認められるよう努力する。五阿哥とも仲が良く、どっちの身分が上だか分からないくらいリードを取りまくっている。
	福爾泰：陳志朋　爾康の弟で五阿哥の学友。小燕子を好きになるが身を退く。兄と五阿哥の引き立て役かと思っていたら、後半、一番まともな人だったかと思わせてくれた。しかし兄を助けるためとはいえ、いきなりチベットのお姫さまの気を惹くのって。結局幸せになったからいいようなものの。
	金　鎖：范冰冰　紫薇に子供の頃から仕え、ひたすら紫薇のためを思っている。当然、紫薇についてともに宮女となる。
	皇　后：戴春栄　小燕子と紫薇を目の敵にし、令妃と福一家らに自分の地位を脅かす企みがあるのではと疑い、常に目を光らせる。
	容[女麼] [女麼]：李明啓　皇后の腹心のこわいおばちゃん。皇后の意を受けて小燕子と紫薇をに嫌がらせをする。小燕子に礼儀作法を教える時は、顔に出さなくても実にうれしそうだった。紫薇に対するリンチはやりすぎ。
	令　妃：娟　子　乾隆帝の寵妃。当然皇后と緊張関係にある。福倫の妻（爾康・爾泰兄弟の母）の妹。常に小燕子をかばう。
	柳　青：陸詩雨／柳　紅：陳　瑩　山東出身の兄弟。小燕子の友人で、同じ大雑院の住人。義侠心にあふれ、いざという時に頼りになる。
	紀暁嵐：劉　丹　大学士で乾隆帝のお気に入り。大学者で、「還珠格格」の称号を考え出した。皇子たちと小燕子の教育も受け持っている。
	福　倫：海　波／福　晋：劉　芳　爾康、爾泰兄弟の両親。福倫は乾隆帝の信頼厚い大学士。福晋とは皇族の夫人の呼称。紫薇を屋敷に保護し、二人に協力する。
	塞　婭：張　恒　チベットのお姫さま。お転婆ぶりは小燕子といい勝負。最初爾康を好きになり絶対に結婚すると言い張るが、意外に簡単に爾泰に鞍替えしてくれたので、めでたしめでたし。