契丹蕭太后

全8集/1995年

 楊家将の物語などで悪役として登場する遼の蕭太后。彼女の若き日を描いたドラマがあった。10年以上前に見たので記憶はおぼろげだが、そのかすかな記憶によると。
 蕭燕燕は三人姉妹の末っ子。二人の姉とは仲がよくなかった気がする。恋人がいるのに皇帝の妃に選ばれてしまい、恋人と別れて泣く泣く嫁ぐ。やがて皇子を産み、皇帝が崩御すると幼い息子が即位、燕燕は太后となり政治の実権を握る。これに不満の姉夫婦が何やらやらかしたが、失敗。二組の夫婦は追放される。燕燕は元恋人を要職につけ、協力して遼を隆盛に導くのであった。
 ずばり、面白くありません。だいたい、元恋人と宮中でも堂々としょっちゅう顔を合わせているじゃないか。あのしつこく延々と続いた別れのシーンはいったい何だったの! もっとも、調べてみると、蕭燕燕と韓徳譲はもともと婚約しており、景宗の死後は実質的に夫婦だったというのは事実らしい。
 反乱に失敗したかどうかして逮捕された姉たちへの扱いも、なんだかシンデレラが自分をいじめた姉たちに意趣返しをしているようなイメージに見えた。わずか全8集という短さのせいもあるかもしれないが、全体的に安っぽい印象。蕭太后が遼を繁栄させた立派な政治家だと言われても、説得力が感じられなかった。(2008年6月)

登場人物&キャスト
蕭燕燕:慕  青  景宗の貴妃、後に皇后に。聖宗の即位で太后となる。1004年の澶淵之盟は彼女の摂政期の出来事。953年~1009年。
韓徳譲:楊  凡  蕭燕燕の婚約者。後に要職につき、太后となった燕燕の片腕となる。941年~1011年。
景  宗:王志華  体が弱くて若死に。948年~982年。
聖  宗:白徳彰  蕭燕燕が生んだ景宗の息子。12歳で即位。遼の最盛期の皇帝。971年~1031年。
蕭素素:魏  然/蕭麗麗:張華敏  蕭燕燕の姉たち。
宋  王:高長利/斉  王:蒿  人  姉たちの夫。

スタッフ
監  製:魏東、劉志清
編  劇:王占君
改編・導演:白徳彰
執行導演:黄力加
美  術:趙振学、張雷
化  粧:鄭捷、寇紅英
服  装:朱訳
歴史顧問:楊樹森
音  楽:陳受謙
総 製 片:陳北京
総 監 製:張華山
総 策 劃:王亜槞

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