韓国ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」を見て、「中国で料理をネタに時代劇を作ったらどうなる?」と思ったら、こんなドラマがあった。
名料理人が役人になり、料理をヒントに次々に事件を解決! 難を言えば、料理シーンはあからさまな吹き替えが多く、出てくる料理にもいまいち説得力がないものが多い。料理はあくまでネタにすぎないのでそこまでつっこんではいけない気もするが、最終回のフグ料理対決ではフグをさばく様子をたっぷり見せてくれるのに、出来上がった料理がアップにならないなど、詰めの甘いところが。しかし、何度も語られる料理のうんちくや料理にまつわる故事などはどれも興味深い。政治を料理にたとえるのも「なるほど!」と納得だ。
ドラマは北京に近い香河県での事件をメインに、西太后と光緒帝の確執、栄禄の暗躍が背景になっている。オープニングで「軽喜劇」と銘打っているが、コメディ部分よりシリアス部分のほうが多いような。何より変法が失敗するのは分かっているので、万事めでたく終わらないのが最初から想像できてしまう。しかし、コメディパート担当の牛不耕が文句なく可笑しい。(2006年4月)
あらすじ
香河県の知県(県の長官)・馬東陽が殺害された。新任の知県に、西太后はお気に入りの料理人・牛不耕を推し、光緒帝は科挙に受かったものの不遇のまま料理人をしていた石竹香を抜擢しようとする。双方ゆずらず、二人が一日交代で知県を勤め、馬東陽殺害事件を解決した人物が正式に知県になることになる。赴任の途上、石竹香夫婦は刺客に襲われるが、刺客はなぜか二人を見逃して去る。無事に香河県に赴任した石竹香は、問題をおこしてばかりの牛不耕に手を焼きながらもさまざまな事件を解決し、少しづつ馬東陽殺害事件の捜査を進めていく。一方、二人の知県についてきた宦官の小寇子は、馬東陽の死とともに行方不明となっている光緒帝の「脈案」(病の治療記録)を取り戻すという任務を帯びていた。
登場人物&キャスト
石竹香:李保田 | |
牛不耕:李大強 | |
穆小卉:王璐瑤 | |
蓉 秀:田海蓉 | |
西太后:李明啓 | |
小寇子:李 成 | |
傅天仇:李有生 | |
杜主簿:楊樹田 | |
栄 禄:葉 釣 | |
石黄岩:張静東 | |
光 緒:謝震偉 | |
馬 芮:劉増強/褚 旰:孫 亮 | |
玉 環:舒 暢 | |
碧 環:舒 暢 |
スタッフ
出品人:鄭少康、易為平
総監製:李秋実、陳暁滬、王少勇
策 劃:馬俊杰、王培琪、宋暁平
編 劇:路遠
導演・撮像:張紹林
執行導演:郭大群
証明設計:袁霄雨
美術設計:張大千
造型設計:楊樹雲
服装設計:張紅雁
作 詞:銭建平
作 曲:陶龍
製片主任:譚幸
製片人:銭建平
主題歌
片尾歌「一口大菜缸」 演唱:王璐瑤